前回の記事では、イチから社内報を作る際の制作手順と気を付けるべき各ポイントを解説しました。
今回は社内報の企画・ネタを選ぶ際のポイントと具体的な企画例をご紹介します。企画選びでお困りの方やネタ切れで新しい企画案を探されている方は、ぜひお役立てください。
目次
企画出しのコツ
世の中にはさまざまな社内報があり、内容も会社によって異なります。
企画案はインターネットで検索すればたくさん出てきますが、自社に合う企画・ネタは自社で考えるしか方法はありません。一見難しく感じてしまうかもしれませんが、自社が抱えている課題から検討してみる方法がおすすめです。
社内報は上手に活用すれば、自社が抱える課題解決の一助となります。真に役立つ社内報とするために企画を選ぶ際は、「現在会社の抱える課題」を基準として考えてみましょう。また、選定した企画が発行目的や編集方針と照らしてズレがないかも確認しておきましょう。
次章から、具体的な課題ごとに企画を分類しています。自社の抱える問題と照らし合わせ、最適な企画を選んでください。
お悩み別企画・ネタ一覧
会社の意向が社内に浸透していない
会社の理念や経営方針などの会社情報を共有し、経営層と社員をつなぐことは、社内報の大きな役割です。また、定期的に上層部からのメッセージを発信することは、社員の士気を高めることにもつながります。
会社の意向・今後のビジョンを明確化する
- 企業理念・経営方針
- 行動指針
- 会社方針・ルール
- 新商品・新サービス情報
- 決算報告・業績報告
- CSR・SDGsの取り組み
- 市場の動向・業界ニュース
- 新店舗・新拠点・新事業紹介
会社上層部の想いを伝える
- 社長インタビュー
- 管理職インタビュー
- 管理職対談
- 役員コラム
- 管理職へ質問コーナー
会社の歴史を知り、理解を深める
- 事業開発の道のり・秘話
- 社長・役員の創業を振り返るインタビュー
- 定年退職者や会社の歴史を知る社外関係者等へのインタビュー
社内(部署・社員間等)のコミュニケーションが不足している
社員数の多い会社では、他部署の社員とはなかなか交流する機会が少なく、お互いがどのような業務を日々行っているのか、深くは知らない場合もあるかもしれません。
そうした時には、社員の人柄や個性を引き出す企画で、普段は関わりのもてない部署や社員とのコミュニケーションの促進を図っていくことがおすすめです。コミュニケーションの促進により、業務中のやり取りの円滑化などの効果も見込めます。
社内コミュニケーションを促進する
- 部署紹介
- 部署別社員紹介
- 新入社員紹介・インタビュー
- 中途社員紹介
- 社員数珠繋ぎ(リレー式コラム)
- 新規プロジェクトの説明
- 共通点のある社員座談会(女性管理職、若手社員など)
社内アンケートを実施する
- 会社への要望・改善点
- 年代別の意識調査
- 社内報の評価(感想や提案など)
- 社内制度や新規事業に関する意見
- 社員間の流行・好きなもの調査
- おすすめ仕事法
会社の最新情報を知る機会が少ない
会社の動きに関する情報は、社歴に関わらず、多くの社員の目に留まるコンテンツです。最新の情報を発信することで、毎号手に取ってもらえるきっかけ作りにもなります。そのため、常に社内情報に目を光らせ、必要があれば写真を押さえておくことなども心掛けておくとよいでしょう。
会社の最新情報事例
- 勉強会・講習会のお知らせ
- 社内表彰者・MVP受賞者・資格取得者の紹介
- 社内・社外イベントレポート
- 福利厚生制度・人事制度の紹介
- メディア掲載情報
全体的に堅い話ばかりで面白みがない
箸休めとなる企画は、手に取ってみたくなるような社内報づくりにつながります。役に立つ情報や楽しめる内容と組み合わせることで、メリハリのある誌面作りを目指しましょう。
箸休め企画の一例
- 社内部活動レポート
- 会社近辺のおすすめランチや居酒屋情報
- うちの子自慢(子供、ペットの紹介)
- 今月のお誕生日
- 結婚・出産・お悔やみ報告
- 健康コラム
- 社会人マナーについて
- おすすめのスマホアプリ
OS工芸社が制作した企画例
OS工芸社がこれまで手掛けた社内報制作の中で、様々な企画をご提案してきました。
ここではその企画の一例と制作の流れをご紹介します。
100号記念
アルインコ株式会社様の社内報が100号を迎えるに当たり、特別な振り返り企画をご提案しました。100号までの表紙や、これまで社内報に掲載された開発製品や企画をたどり、若手社員には新鮮な驚きを、ベテラン社員には懐かしさを感じてもらえて、全社員が読みたくなる企画を目指しました。また、裏表紙にはこれまでの表紙を利用したモザイクアートも掲載しています。
トップメッセージ
井上定株式会社様のこれまでの社内報はデザイン性には薄い面もあったことから、OS工芸社にて全面リニューアルをしました。その際、トップメッセージのページについても、写真を大きく使ったり、記事のかたまりごとに見出しや小見出しをつけたりと、内容理解のしやすいレイアウトに再構成しました。
スタディツアー
大和紡績株式会社様の社内報でグループ会社を取り上げたいとのご相談をいただきました。自社やグループ会社の人が普段知らないあれこれを楽しく知ることができ、また、交流のきっかけとなるようなページを目指し、「スタディツアー」とコンセプトを付けました。働く人を多く載せたり、土地柄を紹介したりと親しみやすい紙面づくりを目指しました。
今回の記事のまとめ
- 社内報の企画選定は、自社が抱える課題を基に行う
- 箸休め企画なども上手に使い、メリハリのある社内報にする
社内報の企画は、会社と社員両方にとって有益なものであることが大切です。
ぜひ、会社の意向と社員の関心が両立する社内報を作成して、読まれる社内報を目指してください。
OS工芸社では、これまでの社内報の制作実績を基に、さまざまな「読まれる」企画をご提案します。
初めて社内報制作をされる方、既刊を改善したい方、ぜひお気軽にご相談ください。
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