Webサイトを作るときにWebサーバーが必要ということは知っているけれど、そもそもサーバーって何だろう?どうして必要?と疑問に思ったことはありませんか。
この記事ではWebサーバーの役割やWebサイト制作時に必要となる理由、基礎知識を初心者にも分かりやすく解説します。
目次
サーバーとは何か
普段からITに馴染みのない方がサーバーと聞くと、ウォーターサーバーやビールサーバーなどの日常生活に近い存在を思い浮かべるかもしれません。サーバーという名前は「Serve(仕える・提供する)」という英単語に由来し、これらは実際に利用者に対して水やビールを提供する役割を担っているものです。
ITの世界においても同様に、送られてきた要求(リクエスト)に対して情報や機能を「提供する」役割を与えられたコンピューターやソフトウェアのことを「サーバー」と言います。対して、サーバーにリクエストを出し、サーバーからの返答(レスポンス)を受け取って利用する側のコンピューターやソフトウェアを「クライアント」と呼びます。
サーバーはクライアントからいつでもアクセスできるよう常時稼働し、同時に多数のクライアントから接続が可能です。
サーバーとPCは同じもの?
サーバーがコンピューターであると聞くと、家電量販店などに並ぶ一般的なPCを想像する方もいるでしょう。
PCとサーバーはどちらもコンピューターなので、ハードウェアがCPUやメモリなどで構成されている点では同じです。しかし、サーバーには多数のクライアントからの同時リクエストにもすぐに応えられる高い処理能力や、24時間365日稼働し続けられる耐久性、トラブルに強い安定性が求められます。PCは「パーソナルコンピューター」の名の通り個人利用が想定されているため、このようなサーバーに求められる性能を満たすようには作られていません。
一般的に「サーバー」として販売されているコンピューターは、PCとは異なり、処理能力や耐久性などのマシン性能がサーバー利用に特化して作られています。また、PCにはクライアント用OS※(WindowsやmacOSなど)を使用するのに対し、サーバーにはサーバー用OS(Linux系やWindows Serverなど)が使用され、ソフト面でも違いがあります。
サーバーの見た目は規模によって様々であり、小規模であればデスクトップPCのような縦に長い箱型、大規模になれば専用棚に多数の薄型サーバーを格納したラック型などがあります。
- オペレーティングシステム。コンピューターの起動や入出力、データの読み書き、リソース・タスクの制御などベースとなる動作を担う基本ソフトウェア。
Webサイトの表示に必要なサーバー
Webサイトを閲覧できる状態にするためには「Webサーバー」と「DNSサーバー」という2つのサーバーが必要です。
Webサイトが表示される仕組みとそれぞれの役割についてご説明します。
Webサイトを表示する流れ
ユーザーはサイトにアクセスする時、Webブラウザ※の画面からURLを入力したり検索結果をクリックしたりします。この時、Webブラウザがクライアントとして「このWebサイトの情報をください」というリクエストをWebサーバーというサーバーに送ります。しかし、いきなりWebサーバーに対してリクエストするわけではありません。その前段階で登場するのがDNSサーバーです。
URLに含まれるドメイン(例:www.os-art.com)はインターネットにおけるWebサイトの住所に当たるものです。実はこの文字列は人間用に設定されたものであり、実際のコンピューター同士のやり取りはIPアドレスと呼ばれる数字(例:192.0.2.0/24)で行われます。IPアドレスは数字の羅列のため人間には扱いづらく、固有のドメインを紐づけることでURLを使って誰でも簡単にアクセスできるようになっています。
このドメインをWebサーバーの場所を示すIPアドレスに紐づけ、変換する役割を担っているのがDNSサーバーです。
クライアントはDNSサーバーにWebサーバーのIPアドレスを問い合わせたのち、WebサーバーにWebサイトの構成ファイルをリクエスト、提供されたファイルをWebブラウザが受け取って解読することでWebサイトが表示されます。実際にはもっと細かく複雑な工程を挟みますが、基本の流れはこの通りです。
- Google ChromeやSafariなどのWebページ閲覧用ソフト。
Webサーバーの役割
Webサーバーの役割は、Webサイトを表示するために必要なファイルを保管し、クライアントからのアクセスに対してHTML・CSS・JavaScriptなど、サイトを構成するファイルを提供することです。
実際には内部で他の種類のサーバーと連携している場合もありますが、Webサーバーがクライアントに対してサーバー側の窓口になっている点は変わりません。
Webサイトを公開するために
Webサイトを公開するためには、そのサイトを表示するために必要なファイルを保管・提供してくれるWebサーバーの存在が必要不可欠です。さらに、WebサーバーのIPアドレスと使用するドメインが正しく紐づいてDNSサーバーに登録されていることが重要です。
Webサイト制作時には、サイトを公開する側がこれらのサーバーの準備や適切な設定、ファイルの格納を行う必要があります。
まずはWebサーバーの利用状況を確認
Webサーバーをどのような形で用意するか、どこのDNSサーバーにドメイン登録するか、というのは企業によって様々です。社内に自社用のサーバーを保有する企業もあれば、外部のサーバー会社からサーバーをレンタルしている企業もあります。また、利用するサーバーの仕組みによっても種類が異なります。
Webサイトを制作する際には、これらのサーバー情報が必ず必要になります。現状のサーバーの種類や利用状況がどのようになっているかを先に確認しておくと、制作段階でもスムーズに制作が行えるでしょう。
サーバーの種類や特徴に関しては、続編「Webサーバーとは?② ~種類と機能編~」で詳しくご紹介します。
OS工芸社のできること
OS工芸社では、Webサイトのリニューアルの際、お客様からいただいたサーバー情報をもとに継続利用の可否の判断や乗り換えのご案内などを行っており、Web初心者の方でも安心してご利用いただけます。子会社の設立にともないWebサイトの新規制作とWebサーバーの新規契約をご検討しているというような状況の方でも、お客様のご状況にあわせた最適なサーバー会社の選定を真摯にサポート※しています。
「Webサーバーについて何を確認すればいいか分からない」「サーバー会社へ問い合わせる際どのように聞けば伝わるか分からない」といった不安をお抱えの方も、安心してご相談いただけます。
- サーバー会社とのご契約自体はお客様ご自身で行っていただきます。
今回の記事のまとめ
- サーバーとはクライアントからの要求に応じて、保管している情報や機能を提供する役割のコンピューターやソフトウェアのことである
- Webサイトの公開時には、Webサーバーへのファイル格納とDNSサーバーの設定が必要
- 現状のサーバーの種類や利用状況を先に確認しておくと、スムーズにWebサイト制作が進行可能
OS工芸社ではWebに関する知識があまりない方にも安心してご利用いただけるよう、サーバーの選定や乗り換え時の対応についても親身になってアドバイス・ご提案させていただいております。ぜひお気軽にご相談ください。
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