

Webマーケティングにおいて、SEO対策は重要な施策の1つです。しかし、「SEO対策という言葉を聞いたことはあるけど、具体的に何をすれば良いか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
SEO対策を成功させるには正しい知識と戦略が欠かせません。誤った手法を取ると、検索エンジンからペナルティを課せられることもあり、期待する成果を得ることが難しくなります。「自社でSEO対策をどのように実施すべきか」とお悩みの方は、ぜひ本記事をご参考ください。
目次
SEOとは
SEOとは「Search Engine Optimization」の略で、検索エンジン最適化を指します。
簡単に言うとWebサイトの検索順位を向上させ、より多くの訪問者を集めることで、Webサイトの目標達成を推進する取り組みです。企業サイトであれば問い合わせ数の増加、採用サイトであれば応募者増加、ECサイトであれば売り上げの拡大など、それぞれの目標に応じた成果につなげることが期待されます。

SEOの鍵となるGoogleの考え方
日本の検索エンジン市場では、GoogleとYahoo!が約9割のシェア※を占めています。さらにYahoo!はGoogleの検索アルゴリズムを採用しているため、実態はGoogleが検索市場を独占していると言えます。
2012年以前は、検索エンジンのアルゴリズムを欺く小手先のテクニックが主流でした。しかし、Googleはユーザーにとって有益な情報を提供するWebサイトを評価する方針へシフトし、不適切なSEOを行うサイトにはペナルティを課すアップデートを実施しました。
現在、Googleをはじめとする検索エンジンは、「ユーザーにとって最も価値のある検索結果を提供すること」を最終目標としています。そのため検索上位を獲得するためには、ユーザーにとって有益であることを最優先に考える必要があります。
特に、Googleの検索評価において重要視されている「E-E-A-T」や「MFI」という概念を正しく理解し、SEO戦略に反映させることが求められます。それぞれについて詳しく解説します。
E-E-A-T
E-E-A-Tとは以下の内容を表す言葉です。
- Experience(経験)
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
つまり、「制作者の経験や実体験に基づいて制作されたコンテンツか」「制作者がそのトピックに精通しているか」「信頼できる情報源として認知・評価されているか」「コンテンツや運営者が信頼できるか」などを考慮し、コンテンツの質を評価するという基準です。
例えば、資産運用に関する記事を金融や法律に精通していない個人や組織が執筆し、そのページが上位表示されてしまうと、ユーザーに誤った情報が伝わる可能性があります。これは「ユーザーにとって最も価値のある検索結果を提供する」というGoogleの思想に反します。
E-E-A-Tの評価は、メインコンテンツの質や量・Webサイトの情報・外部からの評判などによって総合的に判断されます。そのためSEO対策としては、専門的で権威性があり信頼できるコンテンツ・サイト構築が必要です。
MFI
MFI(モバイルファーストインデックス)とは、PC版ではなくモバイル版のWebサイトを基準に、評価や検索順位を決定する仕組みです。Googleは2021年3月にMFIへの完全移行を表明し、現在では既にアルゴリズムに導入されています。
SEO対策において特に重要な要素は以下の通りです。
- モバイルでの使いやすさ(ボタンやリンクのサイズ・間隔が適切で、タップ操作がしやすい)
- ページ表示速度の速さ(モバイルの通信環境でも快適に閲覧できること)
Webサイト運営者は、モバイルユーザーにとって快適で利便性の高い閲覧体験を提供することが求められます。MFIの適用により、モバイル対応が不十分な場合は検索順位が下がるなどの影響が出ています。
モバイル版のWebサイト制作(レスポンシブデザイン)に関しては、下記で詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください。
SEO対策の種類
SEO対策は、「内部対策」と「外部対策」の2つの領域に分類されます。
それぞれ詳しく説明します。

内部対策
内部対策とは、Webサイト内で実施できる施策の総称です。検索ニーズを満たすコンテンツを制作する「コンテンツSEO」と、検索エンジンが理解しやすいサイト構造に整える「テクニカルSEO」があります。
コンテンツSEO
ユーザーにとって有益なコンテンツを提供し、検索エンジンから高い評価を得ることで、検索結果の上位表示を目指す施策です。ターゲットユーザーを明確にし、「どのようなキーワードで検索するか」「検索意図は何か」を正確に理解したうえで、求められる情報を適切に提供することが重要です。これにより、ユーザー体験や信頼性の向上が期待できます。
主な施策の例
- 「E-E-A-T」の評価基準を満たせるような良質なコンテンツを掲載する
- 検索キーワードの把握とキーワードの最適化
テクニカルSEO
Webサイト内部の要素を整備する施策です。Webサイトやページの情報を正しく検索エンジンに伝え、適切な評価を得ることを目的とします。検索エンジンに評価されるには、まずクローラー※と呼ばれるロボットによるWebサイトの巡回と、ページ内容の正確な読み取りが必要です。クローラーが情報を適切に理解できない場合、検索結果に表示されにくくなる可能性があります。
主な施策の例
- 不要なリンクを排除し、クローラーが巡回しやすいサイト構造を設計する
- サイト構造を正確に伝えるため、適切なサイトマップを作成する
- Webサイトやページを巡回し、情報を収集・評価するロボット
外部対策
外部対策とは、Webサイトの外部要因に働きかける施策です。関連性の高いWebサイトからの被リンクを獲得し、第三者からの評価を得ることで、検索エンジンからの信頼性と権威性を高めることを目的とします。
Googleは、「多くの信頼できるWebサイトからリンクされているWebサイトは価値が高い」と判断し、高く評価します。さらに、被リンクだけでなく、ブランド名・製品名・サービス名が好意的に言及されるサイテーション※も、外部評価の重要な要素です。オンライン上での評判は、サイトの信頼性と権威性の向上に貢献します。
主な施策の例
- 外部から引用されるような高品質なコンテンツを提供する
- プレスリリースやニュースを発信し、メディアや業界サイトに取り上げてもらう
- 他のWebサイトやSNS上で、自社サイトや企業名・サービス名が言及されること
SEO対策を行う上で重要なこと
SEOを成功させるために重要なのは、「検索ユーザーに高品質なコンテンツを提供しつつ、検索エンジンにも正しく情報を伝える」ことです。
どれほど高度なSEO対策を講じても、ユーザーの期待に応えられないコンテンツでは上位表示は困難です。ユーザーが求める情報(問題解決、新しい知識の提供、専門的な解説など)を的確に届けることが、SEO成功の前提となります。
- ユーザーが直感的に理解しやすく、有益な情報を提供すること(ユーザーファースト)
- 検索エンジンが適切に評価できる構造を整えること(検索エンジンフレンドリー)
この両面からアプローチし、コンテンツの品質を高めることが重要です。
OS工芸社のできること
SEOは単なるテクニックではなく、ユーザーの利便性を高めるための戦略です。この本質を理解し、継続的に改善を重ねることで、検索上位の獲得と長期的な成果につなげることができます。
OS工芸社では、優れたユーザー体験を実現するサイト設計と、Googleの方針に沿った適切なサイト制作を行っています。Webサイトの企画・制作から納品まで手厚いサポートを提供しますので、ぜひお気軽にご相談ください。
今回の記事のまとめ
- SEO対策とは、自社のWebサイトを検索上位に表示させ、訪問者を増やし、Webサイトの目標達成を推進する取り組みを指す
- SEO対策は、Webサイト内で実施できる「内部対策」と、Webサイトの外部要因に働きかける「外部対策」に分類される
- 重要なのは、検索ユーザーと検索エンジンの双方に適切にアプローチしながら、コンテンツの品質を向上させること
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