最近よく聞く「サステナビリティ」や「SDGs」といった言葉。そして、さまざまな企業でWebサイトにサステナビリティページを設置するようになってきました。この記事を読んでいる方の中には「コーポレートサイトにサステナビリティページを作成しよう」と言われて困っている方もいるのではないでしょうか。
この記事ではよく聞く用語の意味や違いから企業活動との関連まで含めて紹介します。関連する話題の理解やサステナビリティページの重要性の理解度がグッと上がるはずです。
目次
サステナビリティとは
サステナビリティ(sustainability)とは、「sustain(支える、持続する)」と「-bility(可能性)」を組み合わせてつくられた用語で、自然環境や経済、健康などに配慮した活動によって、地球環境や社会全体を長期的に持続させることを目指す考え方です。
企業が使用する場合、自社の利益だけを追求するのではなく、環境、社会、経済の維持に配慮した事業活動を行おうという考え方や活動を指す言葉となります。
サステナビリティを構成する3つの要素
環境保護(Environmental Protection)
サステナビリティと聞いて最も想像しやすいのが環境保護ではないでしょうか。森林保護や水資源保全、廃棄物削減など、地球環境を保護する活動が推奨されています。
例えば、地球温暖化対策。多くの国が2050年にカーボンニュートラル(脱炭素社会)実現を目標に、再生可能エネルギーへの転換などCO2の削減に取り組んでいます。
社会開発(Social Development)
経済格差やジェンダー問題、人種差別といった人間社会における問題を解決し、誰もが平等に働ける社会の実現と発展を目指すものです。
カカオ生産国で問題となっている労働環境や経済格差、児童労働。これらを改善・解決する支援のもとで生産されたカカオを使用した「サステナブルチョコレート」は、この取り組みの一例です。
経済発展(Economic Development)
経済全体、また企業各々が社会貢献活動を継続的に行い、利益を得ながら成長することを指します。
具体的には、労働者への健康的な労働環境の整備や社内の腐敗防止により、長期的に利益を出し続ける「サステナブル経営」、またその企業へ投資を行う「サステナブル投資」などが挙げられます。
「SDGs」「CSR」「ESG」よく聞く用語の意味と違い
サステナビリティに関連する用語として「SDGs」「CSR」「ESG」などがあります。ここではサステナビリティと混同されやすい、これらの用語の意味と違いを解説します。
SDGs(Sustainable Development Goals)
SDGsは「持続可能な開発目標」と訳され、2015年から国連が提唱する持続可能でより良い世界を目指すための国際目標です。2030年を達成期限とし、全ての国と人々が対象の17のゴール(目標)と169のターゲット(手段)から構成されています。
つまり、SDGsとはサステナビリティという大きな考え方の具体的な目標といえます。
CSR(Corporate Social Responsibility)
「企業の社会的責任」という意味の言葉で、企業が組織活動を行うにあたり果たすべき責任のことです。この責任とは、従業員に適切な労働環境や労働条件を与えたり、顧客に安心で安全な商品を提供したりするなど、すべての利害関係者(ステークホルダー)に対して負う責任を指します。
CSRとサステナビリティは「よりよい社会を目指す」という意味で方向性は基本的に同じですが、サステナビリティが国から個人まであらゆる社会的要素を対象にしているのに対し、CSRはあくまで企業という枠を対象にしたものです。
ESG
ESGは、投資活動から始まった概念で、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の頭文字から作られた言葉です。環境や社会に配慮し、適切な企業統治を行うべきという考え方とその取り組みを指します。
ESGの構成要素と関連ワード
ESGの構成要素 | 関連ワード |
---|---|
Environment(環境) | 気候変動、脱炭素社会、大気・水質汚染、 廃棄ロス、生物多様性、カーボンニュートラル 等 |
Social(社会) | ダイバーシティ、インクルージョン、 ジェンダーレス/ジェンダーフリー、人権問題、地域共生 等 |
Governance(企業統治) | 企業理念、行動規範、経営の透明性、情報開示、 監査体制、株主との対話、リスクマネジメント 等 |
これらの3つは企業が長期的に成長するための重要な要素とされ、これらの要素を重視した「ESG経営」を行う企業は企業価値が高まる傾向にある一方で、ESGの視点を持たない企業は投資家からリスクのある企業とみなされることもあります。
このように、ESGは投資視点で企業価値を測るための言葉で、その手段としてサステナビリティへの取り組みが重要視されているということです。
サステナビリティと企業活動
現在、持続可能な社会の実現に向けたサステナビリティへの取り組みが世界的に広がっています。
それと同時に企業は社会の一員として、環境や経済への影響を考慮した事業活動が求められ、内容にも注目されています。そのため、活動内容とアピール方法次第では、企業イメージや業績の向上にもつながります。
OS工芸社の制作実績
コーポレートサイト内にサステナビリティページを設置することは、企業のサステナビリティの取り組みを上手くアピールする方法として有効です。
そして、OS工芸社にはさまざまなサステナビリティページの制作実績があります。各会社様の事業活動に適した記載内容の提案をはじめ、原稿制作やデザイン、コーディングまで全てを手掛けています。
なお、サステナビリティページの制作については、続編「サステナビリティページって必要?②」でご紹介します。
今回の記事のまとめ
- 「サステナビリティ」とは環境保護、社会開発、経済発展の3つの要素にバランスよく配慮した活動により、地球環境や社会全体を長期的に持続させることを目指す考え方
- 「SDGs」はサステナビリティという大きな考え方の具体的な目標のこと
- 「CSR」は企業がその活動での利害関係者に対して負う社会的な責任のこと
- 「ESG」は企業が長期的に成長するために、環境や社会に配慮し適切な企業統治を行うべきという考え方とその取り組みのこと
- サステナビリティへの取り組みは世界的に広がっており、企業での活動も注目を集めているためアピールの場にもなる
サステナビリティとその用語を理解したことで、サステナビリティページについても、想像ができるようになったのではないでしょうか。
次回はサステナビリティページの作成についてを、作成のメリットや注意点、具体的な活動例とともにご紹介します。
OS工芸社では、これまでのサステナビリティページ制作の経験を基に、各会社様に適したサステナビリティページの提案・制作が可能です。サステナビリティページの制作を検討される際には、ぜひご相談ください。
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